BALNIBARBI STORY

一杯のカフェの力を信じますか? − 全ては一杯のカフェから始まったバルニバービの物語 - | 2021.04.13

『何故今 地方創生を佐藤は口にするのか?
これからの時代、心豊かに暮らすためのささやかな提言』
第二回

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淡路島に1/3移住します。というところで第一回は終えました。

コロナはまさしく多くの国民のライフスタイルを見直すきっかけとなっています。
そしてそれはこれからこの国が多様化社会へ移行してい(く or ける or かざるを得ない)流れの中にあることなのだと捉えています。

あらゆる面においての多様化です。

職種・働き方・住まい・教育・学歴・国籍・宗教・性・余暇・恋愛・結婚・子育て・余生(老後)・そして何より生まれてきたことの意味。今まで、常識と捉え、当たり前としてやり過ごしたり、諦めていたあらゆることが変容し、社会で受容されていく流れ(プロセス)が成立し始めてきたのです。

そしてそれは生命誕生から繰り返してきた、あらゆる進化としての流れ(プロセス)と根本は同じくするのだということに気づきます。
『進歩であるかどうかではなく、あらゆる現象に対応するための変化という意味あいを持つ進化』ということです。

その変化に対応しきれなかった種は、絶滅していったように変化せねば、人類は衰退し滅びゆく運命となる可能性も無きにしも非ずです・・・大丈夫!!
我々人類は乗り越えます!

14世紀末に端を発するルネッサンスはその世紀半ばの黒死病(ペスト)パンデミックスの暗い世相を乗り越え生まれたと言われています。
困難の向こうにある光を見つけに行きましょう。
今こそ進化(変化)するのです。より懐の深い多様化社会へと移行する時がきたのです。
だってその方が面白そうでしょ??

では今回のコロナは人類をどういうふうに進化させていくのでしょう?
僕自身の研究テーマはその中で広いレンジとはなるのですが『食をベースにした地方の未来』ということに規定していいかなと思っています。

もちろんその中に先ほど多様化すると書いた『職種・働き方・住まい・教育・学歴・国籍もしくは国境・宗教・性・恋愛・結婚・子育て・余暇・余生(老後)』全て内包しています。つまり僕の興味あるテーマはアイテムではなく、人生を包括する『新しい地方に住むというライフスタイル』のことなのです。

何せ、『食』は生きる全ての根幹ですから。
地方(連載0回で書きましたように『地方≠寂れた片田舎」であり、それぞれに特徴を持つエリアのことを地方=地域という意味で使います)のあり方・そこでの生き方がこのコラムのテーマです。
そしてこれはかなりの確率で明るい未来予想図となりそうです。
そのことを踏まえ僕の移住計画は始まりました。(といっても1/3ですけどね。)
そして確信していることはもう2020年以前には戻らないのだということと、これからの未来が面白くて仕方ないということの二つです。そんな物語を今から始めます。

遡り、僕が地方創再生を意識し始めたのは今から10年前です。
そうです、2011年東日本大震災がきっかけです。
当時我々は東京において売り上げ全体の2~3割程度を商っていました。
地震直後の福島原発水素爆発による放射能含め東京はやばいかもしれないといった噂が街を駆け巡りました。

事実、東電は発電機能の大きな部分の喪失をし、電力不足となりました。そして現在のコロナ時短要請と同じく夜間営業を制限されました。またひょっとすると東京が放射能にやられるかもしれない?そんな風評も飛び交いました。得体の知れない恐怖の中、経営者としての僕には『まさかそんなはずはあるはずない!!??』という状況は許されません。経営者には『まさか』という『坂』はあってはいけないのだと僕は常々思っています。それゆえ想定できるもしくは想定さえできない事態にも対応できる組織のあり方を日々頭がちぎれるくらい考え抜く。これこそが経営者の務めだと思っているのです。

その中で水素爆発の可能性をメディアが伝え出した瞬間に、当時の常務にこう指示しました。『東京の社員とその家族が避難できる住処と貸し布団をダッシュで押さえろ』と『居抜きの店舗の情報を集めろ』このふたつです。少なくとも社員とその家族は守る。そして東京にもしものことがあれど、日本全体にまではその被害は及ばないだろうから他の地域(特に関西と九州かなと)はむしろ人口流入があるだろう中での事業の継続性の確保。これがその日僕のとった措置でした。(続く)

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佐藤裕久 地方創生

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株式会社バルニバービ 代表取締役社長 佐藤 裕久
京都市上京区生まれ。神戸市外国語大学英米語学科中退、1991年 バルニバービ設立、代表取締役に就任。現在、東京・大阪をはじめ全国に90店舗(2021年1月末時点)のレストラン・カフェやスイーツショップを展開。著書に『一杯のカフェの力を信じますか?』(河出書房新社)『日本一カフェで街を変える男』(グラフ社)がある。